2022年のM-1グランプリは「ウエストランド」の優勝で幕を閉じましたが今回から女性審査員として引退した上沼恵美子さんに変わり山田邦子さんが務めました。
平成生まれ以降の方は山田邦子さんをあまり知らないのではないかと思い一時期は女性ピン芸人の最前線を走っていた今回は山田邦子さんのことをご紹介したいと思います。
- 山田邦子ってどんな芸人さんだったの?
- 新しくM-1審査員に加わった山田邦子はかつて「天下を取った女性ピン芸人」と言われた、昭和生まれには懐かしい芸歴40年の大ベテラン芸人!!病気にも打ち勝ち吸いも甘いも知り尽くしている超大御所!!
山田邦子プロフィール
(やまだくにこ) 1960年6月13日生まれ 東京都荒川区出身 川村短期大学卒業
五人兄弟の長女として生まれた邦子さんは中学・高校生時代からモノマネが得意で学校の人気者でした。
短期大学入学後早稲田大学寄席演芸研究会に入部し「可愛家マッハ」の名前で活動します。5代目三遊亭円楽さんに憧れていましたが、自分は向いていないと悟り「のりこ・くにこ」の名前で漫才コンビとして活動します。
5代目三遊亭圓楽さんは桂歌丸さんの前の笑点司会者です。
高校1年生からTVジョッキーという日曜日の生放送に西城秀樹さんのモノマネで出演したのを手始めに数多くの素人参加テレビ番組に多く出演し、とんねるずと常連として共演していました。
太田プロダクションに所属しプロの芸人さんへ
中学生の時からTVで披露していた、バスガイドのネタで人気者になった邦子さんは、太田プロダクションに太田プロダクション初の女性タレントとして所属し、「邦子のかわい子ぶりっこ」でレコードデビューも果たします。
ナタリーでは日本語ラップの原点と書かれており
譜割りや構成からは、ラップ登場以降のアプローチを感じるし、日本語によるラップの極最初期にはすでに、その担い手として女性の登場があった
引用:ナタリー
日本語ラップの原点は邦子さんだったんですね。
邦子さんの芸能界入りに建設会社で営業をやっていたお父さんの大反対がありました。
父娘とても仲が良く中2まで一緒にお風呂に入るほどお父さんも邦子さんを可愛がっていました。
邦子さんの就職先もお父さんのツテで建設会社に決まっていましたが、邦子さんは芸能界入りを決めました。
その後一年は口を聞いてくれませんでしたがドラマデビューが決まった際に共演者だった関口宏さんが説得して芸能界で活躍できました。
邦子さんのお父さんは関口宏さんのお父さんに大学時代とてもお世話になっていたそうです。
ちなみに1回あたりのギャラ会社員の初任給が12万円の時代には4万円だったらしいです。月4週あれば16万円だったそうです。
土曜日8時にフジテレビで放送し、当時裏番組の「ドリフだよ!全員集合!」と激しく視聴率争いをしていた「オレたちひょうきん族」のレギュラーに抜擢されます。
芸能界に入って一年目の邦子さんはビートたけしさんや明石家さんまさんなどのそのときすでに大スターだった芸人さんとの現場はとても濃密な時間だったと語ります。
ひょうきん族のメンバーはざっくり言うと、関西から来た人たちと関東勢みたいな感じでした。太田プロと吉本興業が多かったからかもしれません。たけしさんが座長ですが、紳助さんが「今日どこ行く?」とか「何食べる?」とよく声をかけてくれました。
引用元:東洋経済オンライン
特にこのひょうきん絵描き歌は邦子さんのメインコントでしたね。
MCとして冠番組多数、ドラマに歌に好感度NO.1タレントとして大活躍!
「オレたちひょうきん族」以降山田邦子さんは女芸人の代表格としてバラエティ番組でどんどん活躍していきます。
MCもコントもできるマルチな女芸人としてショービズ界には欠かせない存在となります。
- クイズ年の差なんて!(桂三枝 現:桂文枝さんとの司会でアダルトチームとヤングチームのカルチャーをクイズにして出し合う番組。邦子さんはヤングチームのキャプテンで回答者には中山秀征さんや森口博子さんがいました。)
- MOGITATE!バナナ大使 (ゲストとのゴシップトークを当事者の名前をイニシャルで表すことで人気番組に。イニシャルトークは社会現象となりました。メインMCは邦子さんと高嶋政伸さんでした。)
- 邦ちゃんのやまだかつてないTV (邦子さんの水曜9時ゴールデンタイムの冠番組。俳優の渡辺徹さんや高橋秀樹さん、高岡早紀さんなどバラエティにそれまで出なかった方達がコントをやり、KANの「愛は勝つ」winkの「淋しい熱帯魚」など当時のヒット曲のパロディなど大人気番組となりました。winkのパロディは邦子さん自らと募集した素人さんとユニット「やまだかつてないwink」を結成し人気を博しました。
まさに天下を取った邦子さんはNHKで調査しているタレント好感度調査で1989年から1996年まで女性部門8年連続1位を達成します。(この間の男性部門はビートたけしさんと明石家さんまさんで人気を分け合ってました)
お笑い系で1位を取ったのは邦子さんと久本雅美さんの二人だけで他は全て女優か歌手の方しかいませんのでいかにこれがすごいことかがわかりますね。
この好感度調査はNHKが番組に出演させるタレントさんの参考にしていたそうですが男性1位に当時NHK出禁になっていた明石家さんまさんが何回か1位になっています笑
1990年代とんねるずやビートたけしさん、所ジョージさんなどのお笑いタレントや酒井法子さんや松本伊代さんなどの人気アイドルが原宿を中心に自身をグッズ化したり好きなものをアイテム化したタレントショップを続々と出店させます。
邦子さんも「やまだかつてないショップ」を開店させます。
やまだかつてないショップは自身の好きなスイカをモチーフにしたグッズをたくさん売ってましたね
病気にも負けず事務所も独立
ゲストとして出演したTV番組「最終警告! たけしの本当は怖い家庭の医学」にて自分自身を触診した時にしこりを感じた邦子さんは精密検査を受けます。
右の乳房に3ヶ所のがんがあることが発覚し、2007年4月に乳がんの摘出手術を受けます。
乳房温存療法を選択したため、2ヶ月後には放射線治療も行うことに。
このタイミングで公表することを決めた邦子さんは早期発見に繋がった同番組で公表することを決めました。しかしその番組プロデューサーとの会話を新聞記者に聞かれてしまい意図しない形で前もって公表されてしまいました。
それでも邦子さんはタレントとして公表し、今でも啓蒙活動を続けています。
若いうちは人間としても、女性としてもまだまだ模索中。この病気をきっかけにご自身の“やりたいこと”“やるべきこと”が、ハッキリしてくると思います。早いうちにこの“気づき”を得れたことが、必ず人生の大きなものとなるはずです。大切なものは、笑顔。今すぐ笑えなくてもいいんです。そんなときは「決して一人じゃない」ということを、思い出してくださいね。私たちはもう、仲間なのですから。
引用元:Pink Ring
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邦子さんが太田プロを辞めた理由は40周年を迎え、太田プロ自体が若く芸人以外のタレントさんが入ってきたりしたことで事務所が自分の居場所ではないと感じたことが大きな理由です。
自分自身がもっと前に進むために決断をしたことをYouTubeで話しています。
打診から実際に辞めるまで半年かかったそうです。
2022年M-1グランプリの審査員を務めることになりました。
独立後も浅草演芸ホールなどで舞台に立ち続けていた邦子さんは元々漫才コンビを組んでいたこともありオファーがあったようです。
若い漫才師にも造形が深く良くネタを見ているようです。
「純粋に一番面白かった芸人さんを(優勝者に)選びたい」と抱負を語っていましたが、採点基準のブレや特定のコンビに贔屓しているのでは?とネットでは辛い声もありました。
初めからいきなり上手にできる人はいないので多めに見て欲しいきもしますが・・・
まとめ
- 女子高生の時からTVに出演しネタをやっていた
- バスガイドのネタでブレイクしドラマにも出演
- 芸人に反対する親を説得したのは関口宏
- オレたちひょうきん族のレギュラーに
- やまだかつてないTVなど冠番組多数。好感度ランキング8年連続1位
- 自身をキャラクター化したショップを原宿にオープンし大人気
- 乳がんになるも手術を乗り越えて現在も活動中
M-1終了後にはネットが荒れていましたが、やっぱり90年代に女性芸人では間違いなくたくさんTVに出てた方なので芸を見る目は確かだと思います。
今後も邦子さんの活躍をたくさん見たいですね!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回をお楽しみに〜